添乗員と尾瀬の山岳ガイドが尾瀬ハイキングに参加するお客様、そして尾瀬ハイキングを販売している旅行会社さんに声を大にして叫びたいひと言があります
尾瀬は
山です!
尾瀬は日光国立公園内なので栃木県にあると勘違いされますが、群馬県・福島県・新潟県が7:2:1くらいの割合で占める湿原地帯です
湿原地帯なので、実際には山ではないんですが“尾瀬は山である”と言われるほど、歩きに来る際はそれなりの装備、心構えで来てくださいという意味です
尾瀬というと,どこまでも続く木道、小鳥のさえずり、湿原に咲くかわいい花々・・・
と、車を降りると『はい尾瀬です』って景色が広がると思って参加される方が非常に多いんですが(8割以上はこんな方々)
尾瀬の湿原地帯には車は入れません
尾瀬の中にある売店や小屋の物資は人かヘリが運んでいます
ケガ人が出た場合は、人が担ぐ(一人あたり約3万円)か防災ヘリ(これは救急車と同じなので無料)を呼ぶかしかありません
それに、よく写真に載っている尾瀬ケ原と呼ばれる湿原地帯は今回の縦走コースでいうと約24キロの内の約6キロだけです
あとはほとんど山や藪の中みたいなところを歩きます
尾瀬はそんな場所なんです
なのにお客様はどうしても軽装で来ちゃうんですよね・・・
縦走コースも毎回と言っていいほど、装備不足、体力不足で途中で引き返す方が後を絶ちません・・・
尾瀬はコースがたくさんあるので自分の体力に合わせて参加できるのも魅力のひとつ
お客様はご自分の体力に合わせたコース選びを
そして旅行会社はお客様に合わせたコース販売をしてく必要があります
一般的なのが
■沼山峠〜尾瀬沼往復:約5キロ
■鳩待峠〜龍宮往復:約15キロ(山の鼻までなら往復約7キロ)
■鳩待峠〜大清水縦走:約24キロ
添乗員自身もそれなりの装備・知識を持って添乗に出なければいけません(添乗員の装備不足で現地ガイドからクレームがくるケースも多いんですね)
添乗員の装備についてはホームページの『登山・ハイキングツアーに行こう!』のページで触れているので参考にしてください
写真上段:残雪が残る白砂峠
写真下段:三条の滝付近