先日の“指宿・霧島ツアー”のお客様からお礼状と写真が届きました
とっても穏やかで仲のいいご夫婦だったのを覚えています
指宿での夕食バイキングが19時45分からと遅いことに多くのお客様が怒り爆発だったときも、何一つ文句も言わないで『添乗員さん大変やね』ってやさしい声をかけてくれたお客様でした
ご主人様が書かれたこの手紙
今回のご旅行は、胃癌で昨年の12月に胃の5分の4を摘出し、現在は抗がん剤を使いながら生活しているご主人様が落ち込まないためにと出かけた旅行だったと書かれていました
そして、強風のために途中で引き返した長崎鼻の先端に生きている間にもう一度行けるだろうか・・・というちょっと寂しげな内容も
病気のことは、この手紙を読むまで全く知らなかったので驚きました
そんなお客様からのお礼状
このご主人は添乗員がどんな人であれ、お礼状を送ったと思います
恐らく多くの添乗員(むかしの自分も含め)は、この手紙の内容を読んだら『そんな事なら、もっと力を出せばよかった・・・』『もっと心のこもった対応をすればよかった・・・』って後悔したと思うんです
何でかっていうと
自分の持ってる力を100%出していない添乗員が多いから
お金をかせぐための手段として、ただツアーを“こなす”だけの添乗員が多いから
そんな添乗員がこの手紙をもらわなくて良かったと思います
その添乗員さんはきっとツライ思いをするだろうから
だから、『このお客様の添乗員が自分でよかった〜』って思ったんです
別に“自分はスゴイ添乗員”だなんて思ってるわけじゃないですよ
特に知識が豊富ってわけでもないし、特別おもしろい話しができるわけでもないし、めちゃくちゃ男前ってわけでもないし・・・(笑)
でもお客様を思う気持ちは誰にも負けない自信があるし、自分がいま持っている力は毎回出し切っているし、自分がした仕事に後悔はしていません
というか後悔したくないから出し切ってます
もし自分が添乗するツアーに家族や友人が参加してたら、きっと自分の持っている力をフルに出すと思うんです
でも参加者の中に友人や家族がいなくても、毎回そんな気持ちで添乗に出てます
だからフナッシュは準備がめちゃくちゃ遅い(笑)
経験がどうとか、語学がどれくらい堪能かなんてことより『どうしたらお客様に楽しく過ごしてもらえるか?』ってお客様を思う気持ちが添乗員に限らず接客業には大切ですよね
それもお金や名誉のためじゃなくてお客様の喜びが自分の幸せと感じられるマインド
先日からフナッシュの会社では新入社員の研修がはじまっています
研修の場から離れて3年目になりますけど、実務的な知識や接遇マナーも大切だけど、マインドの部分も触れてもらえればな〜と思います
語学や観光地の知識は教わって身につくし明確にレベルが計れるけど、お客様を思う気持ちとかって教わって身につくようなものじゃないし、他人が簡単に計れるものじゃない
でも気づかせてあげることは出来ると思うんです
それが先輩の役目なんじゃないかな?
この業界に今年も素敵な添乗員がたくさんデビューしてほしいですよね
そしてお客様のご病気が早く治りますよーに
今度は一緒に長崎鼻の先まで行ってみましょうね